千葉市
主な感染症(学校保健安全法による分類)~集団生活を始める前に知っておきたい感染症~
2018年2月25日にBS日テレで放送した番組の内容を再編してお送りしています。
初めて入園されたお子さんは体調を崩すことが多いのか、千葉県千葉市の小児科医である太田文夫先生に聞きました。
太田先生
「集団生活が始まると必ず体調を崩すくらいに思っていたほうがいいと思います。特に0歳1歳で保育園に入るお子さんはその傾向が強いですね。保育園では、毎日長時間にわたって生活をします。そこでお友だちと接触する機会が多いので、咳、鼻水、くしゃみなどに含まれる細菌やウイルス、また0歳、1歳ですと、床をはったり、手に触れるものは何でも口に入れますね。そこについている細菌やウイルスで感染症を起こすこともあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、一部の感染症についてはお母さんから免疫をもらって、生後数か月はかかりにくくなっていますが、1歳未満で保育園に入るお子さんは、ちょうど感染症への抵抗力が弱くなる時期ですから、そういう意味でも感染症にかかりやすくなっているんですね。」
感染症の種類はどのくらいあるのか聞きました。
太田先生
「学校保健安全法という法律があります。その中で学校感染症として3種類に分類されています。この法律の本来の対象は学校と幼稚園なのですが、保育園もこれに準じて考えればいいと思います。」
◆第一種感染症
完全に治るまで出席できない感染症
(ポリオ、ジフテリアなど)
◆第二種感染症
感染症ごとに定められた出席停止の期間、出席できない感染症
(インフルエンザ、百日咳、麻しん、風しん、水ぼうそうなど)
◆第三種感染症
他の人にうつすおそれがないと認められるまで、出席できない感染症
(O157などによる腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎など)
【入園前に知っておいてほしいこと】
・感染症の原因となる細菌やウイルスに接する機会が増えるので、体調を崩すことが多くなる
・咳、鼻水、くしゃみやおもちゃなど手に触れるものなど、さまざまなものから感染の可能性がある
・「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」などさまざまな感染経路がある
・感染症によっては定められた出席停止期間があるので感染症の知識を高める